Jリート最新動向
不動産保有総額が19兆8000億円に上るJ-REIT市場の最新動向を紹介します。
Jリートにおける新型コロナウイルスの影響は、リーマン・ショック時と比較すると過去最大の下落率だったリーマン・ショック時よりは下落は抑えられえたようです。今回Jリートの下落率がリーマン時よりも抑えられた要因のひとつは、コロナ禍でも堅調だった物流施設の割合が大きくなっていた点が挙げられます。
リーマン時の2008年時点のJリート運用資産総額は7兆4425億円。用途別割合では、オフィスが55.8%、商業施設19.1%、住宅18.6%、ホテル2.9%、物流施設2.3%、その他1.3%でした。今回の2020年8月末時点では、オフィス40.9%、商業施設17.3%に次いで物流施設が17%、住宅14.3%と大幅に物流の割合が増え、物流だけで3兆3600億円の資産規模となっています。通販の普及により物流セクションが増えたこと、物流業はコロナ禍でも堅調だったことで全体でのJリートの下落率を押しとどめたと言えそうです。